小学生の頃のこと。
ある日、校外学習から帰ってくると、玄関の目の前にある階段に見慣れないダンボール箱が置いてあった。大きさにして……いい例えが思い浮かばない……まあいいか……片手で持てるくらいの大きさ・薄さ・軽さを兼ね備えたソレをみた瞬間、僕のザコ右脳*1はすぐさま活性化し、一つの答えをを示した。
「ポケットモンスター ホワイト」である。
何を隠そう、僕は特に誕生日でもないのに当時の新作ポケモンを親に買ってもらう約束をしていたのだ。元来、人にものを頼むのが得意な性分ではない僕が、なんと発売日よりも前に、しかも父親に(僕は父親と話すのが昔からちょっと苦手である)、予約してもらってまで手に入れた一品である。
ちなみにハードはNintendo DS。もっと正確にいうとNintendo DSi LL。うごくメモ帳とかでよく遊んでたっけ。
ポケモンは基本的にパッケージにそのソフトで手に入る「でんせつ」のポケモンが描かれる。初期の頃は違うけど、最近はそう。このブラック/ホワイトも例によってその法則が成り立っている。
しかし、今作では「名前がホワイトなのにパッケージのポケモンが黒く、名前がブラックなのにパッケージのポケモンが白い」という状況になっており、「ポケモンが欲しい」と子供にねだられた全国の親たちを混乱に陥った。
「黒い方のポケモン」「白い方のポケモン」などという小学生の曖昧な表現に、大人たちの曖昧な理解が掛け合わされ、残念なことに「こっちじゃない!」と泣き叫ぶ子供の姿が散見されたであろう…
ちなみに僕はわざわざチラシを切り抜き、「こっちだからね」と親に直々にプレゼンをしたのが功を奏したのか、望み通りの「ホワイト」が手に入った。ここが違うんですよここが(脳みそツンツン 🧠👈 危ないから真似しないでね)
ホワイトで手に入るでんせつポケモンの名前は「ゼクロム」。
「タイプ:ドラゴン・でんき」「とくせい:テラボルテージ」。
龍、電撃、漆黒の体、赤い瞳、ゴツいフォルム…そして意味はよくわからないけどなんか強そうな特性…まさに「男の子ってこういうのが好きなんでしょ?」が詰め込まれた、ロマンポケモンと言っても過言ではないよね。
ちなみに、ホワイトの続編である「ホワイト2」では、選ばなかった方のでんせつポケモン「レシラム」が手に入る(ブラック2ではその逆)のだが、僕はゼクロムが好きすぎて「 ホワイト → ブラック2 」を買った。
今の作品にも引き継がれているシステムだが、両バージョン間での通信交換でしか手に入らないポケモンもいたため、当時の友達と交換したり、そのついででバトルしたりしていた。
対戦した友達のK君は金色のアルセウスと異様にしぶといキノガッサを使ってきた。
改造ポケモンで固められたガチデッキだった。
僕の軟弱な旅パ*2はなすすべもなくボコボコにされ、当時の友人の名前を付与されたエンブオーは… 完封された。つくづく闇のゲームでポケモンとその友達の魂が繋がっていなかったことに安堵する。
いうまでもなく、以降、僕は対人戦をすることはなかった。
この辺にしておくか。とはいえ、初めてのポケモンは実際は「ポケットモンスター ハートゴールド」だった。小学校低学年くらいだったろうか。当時の僕は、欲しすぎて先に攻略本を購入し、分厚いページを最初から最後まで舐めるように見ていた。流石に種族値までは覚えなかったけど、当時のポケモンの名前は全て言えるくらいには読み込んでいた気がする。
あとソフトの他に、ポケットに文字通りポケモンを携帯できる、「ポケウォーカー」なる万歩計もどきが同梱されていたとを記憶している。中に例によって当時一番仲の良かった友達の名前をつけたバクフーンを入れ、歩数稼ぎのために腕をぶん回していたのが懐かしい。今考えたら普通にサイコ少年やんけ。でもポケモンに友達の名前くらいつけるよね。え?つけない?
それはさておき、そんなオタク少年は小中学校時代をポケモンと共に過ごしていた。
実際にプレイしたのは、前述した3作に加え、Nintendo 3DSでは初のポケモンであり、今までの2Dシリーズから大きく雰囲気を変え、3Dモデルが採用された「X」、そして妹がなぜか中学生の時に買っていた「ダイヤモンド」の2作、合計5作だった。弟が「X」の次作の「オメガルビー」を購入していたが、それはプレイしていない。高校生になり、3DS離れをしてしまったからだ。
そこから数年経ち、2022年_________。
こちら、Nintendo Switchで発売されたポケモン最新作の「スカーレット」「バイオレット」。既に同ハードからは「ソード」「シールド」、今までのシステムから一新され賛否両論が巻き起こった「アルセウス」、先ほどあげた「ダイヤモンド」とその対となる「パール」のリメイクなど、さまざまなポケモンシリーズが出ており、前ハードであるWii Uから世代交代が起こってからは、怒涛の勢いで制作がなされてきた。まあ前述の理由でどれひとつとしてプレイできてないんだけど。
ちなみにSwitchは据え置き機でもあり、携帯機でもあり、という何とも中途半端な…いや欲張りな…うーん、いいとこ取りな?ハードとなっている。でもこの両刀スタイルはスペック不足という問題を引き起こし、せっかく移植された作品が最低画質かつフレームレート30fpsでしかプレイできなかったり、既存ゲームも処理落ちに次ぐ処理落ちでちょっとマイナスだな、と感じるポイントがあったりするので、個人的にはどっちかにしてくれ、という思いがある。だっていい環境でゲームしたいじゃんね。ただ技術もここ数年でだいぶ進化したし、ハードが発売された当時と今とでは要求される処理能力も段違いだろうから、あんまり責めすぎてもね、とも思う。だけど有線接続するにはLANケーブルと本体を繋ぐ専用のUSB変換コネクタを買わせるのはふじこふじこふじこ。
長くなりすぎた。割愛。
色々あるけど基本的に任天堂ファンだからこれからも応援します。
そんな新作の「スカーレット・バイオレット」。「いやあ、ポケモンも携帯機を離れる時代になったのか…」というだけでなく、システム面でも大きく変わっているようだ。
2Dドット絵だったBWのあの時代からXYを経て、グラフィックはさらに美麗になってたり、「そらをとぶ」も本当にポケモンの背に乗って飛ぶことができるようになってたり(外伝作品・「ポケモンレンジャー光の軌跡」でエアームド*3に乗って飛ぶシステムがあった記憶はある)、マップ上でポケモンに乗れるようになってたり、トレーナーとの戦闘も「目があったから」という一方的なものではなく、こちらから話しかけて挑む形式に変更されていたり… 新発見だらけである。
実際にプレイしていないので、他人のプレイ動画とネットに落ちてる画像、公式から発表されている情報などから感じた所感でしかないので、事実と異なっていたらご勘弁を。
その中でも、草むらでのランダムエンカウント式ではなく、シンボルエンカウントへと変わっていたことにはとても驚いた。シンボルエンカウント自体は昔からあったが、そうした特殊グラフィックが割り当てられているのは、それこそ「でんせつ」ポケモンかストーリーの進行上重要になってくるポケモンくらいだった気がする。
草むらから急に飛び出してくるマダツボミ、コラッタ、ホーホー、オタチ、ポッポ、ミネズミ、ヨーテリー、今ならこいつらにもグラフィックがつくのだろうか。つくのかもしれない。だってヒマナッツにもあるくらいだからね。キマワリの進化前だっけ?名前10年ぶりくらいに聞いた気がする。
こうなってくると、もう僕が知っている頃のポケモンなんてないのかもしれない。そう思うと少しばかり寂寥感を感じたが、それはそれ。時代に迎合して未だに「ポケモン」というコンテンツが続いているというだけでも、喜ばしいことである。その気持ちを胸に生きていこう。以上、思い出話。
最後に、さらに驚くべきことに新情報があった。
なんとあの冨樫義博大先生の漫画作品、
「HUNTER×HUNTER」から、
大人気キャラクター「ヒソカ」も出演しているという。
んな訳ないだろ