『埋め合わせ』

こんなツイートを目にした。

 

僕には付き合って1年と少しになる一つ上の彼女がいるが、大学の後期が始まった今では、会う機会も激減した。大層めんどくさがりでズボラな僕だが、付き合ってからは毎日欠かさずLINEを送ることにしている。いや、別に送るのが面倒くさいわけではない。送るに値する話題を見つけるのが非常に難しいのだ。

 

高校三年間を吹奏楽部一筋(別に強豪でもないのにさ)で生きてきた僕にとって、LINEは単なる業務連絡ツールであり、グループではそれなりに発言をするものの、個人チャットに行ってまで会話する、なんてことはほとんどなかった。

あったとしても、友人とのLINEは非常に淡白なものになりがちで、実際、普段仲良くしていた奴が相手でも、全くと言っていいほど話が続かなかった。クラスメートからの遊びの誘いも来たことはなかった。いやマジで。

 

あと、以前合同演奏会で一緒になった女の子とLINEを交換し、世間一般の高校生男子諸兄もすなる「LINEでの会話」といふものを、僕もしてみむとてするなり(土佐物語。この場合 ”やりき”?)、みたいな機会があった。

 

さて、ほぼ男子校かつ男友達とも碌にLINEで会話ができない奴がそんなことしたら、一体どうなっちゃうんだ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜???!??!??

 

ひどいもので、こちらからの返信は週に一回。「そんなもんだよ」と言われつつも、だんだんと頻度は減り、最終的に一ヶ月返答を行わなかった挙句、

 

あ、スマホが不調なので返信できませんでした 

 

とかいう最低最悪の言い訳で花の女子高生との貴重な会話の機会を殺したこともある。

今考えたら本当に死にたくなってきた。まあ死なないんですけど。僕は言霊思想を強く信じているので。いえーい。言霊思想万歳。

 

ここまで書けば、僕はLINEがクソ苦手だということが伝わるだろう。

 

それに加え、僕は『LINEに返信していないという状態』も人一倍苦手で、常人の三倍くらいは無駄に気にしていると自負している。

 

個人間での短文の個人的なやり取りが苦手なのにも関わらず、返信をしなければならない。非常に、非常にストレスがかかる。めんどくさい。ひたすらに、めんどくさい。

 

そして、その原因はきっと「既読」機能の存在が大きいだろう。

 

諸説あるが、というか調べるのもめんどくさいのでそういうことにしておくが、2011年3月11日の東日本大震災を契機に、LINEは急速に広まったという。

「既読がついている」ということは、そのまま「画面の向こうに誰かしらがいる」ことを意味し、「画面の向こうの人物は、当然その連絡端末の持ち主だろう」という帰結から、とりあえずの安否確認には大いに役立つわけだ。

 

ちょうど当時はスマートフォン普及の黎明期だったと記憶している。実際、当時小学ウン年生だった僕の同級生のうち、何名かは既に親のスマホを使ってYouTubeを見ていたし、僕も流行りの機械に敏感な父親をはじめとした大人たちが使っているのを側から眺めていた。

 

まあそれはさておき、とにかく僕はそんな「既読機能」、邪魔だな〜〜〜とずっと思っている。しかし、近年になって3D Touchが標準搭載されるようになったiPhoneAndroidでは、ちょっと軽めに長押しすると、会話に既読をつけずに内容を確認することができる。これはとってもありがたい。そのおかげでここ数年はいくらかストレスも和らいでいると感じている。

 

じゃあ問題は解決しつつあるのか?答えはNOだ。

 

何故って?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

図1. 平成30年8月にライセンス料の無償化に踏み切ったせんとくん

 

オールマイトの画像が出ると思ったでしょ 残念、せんとくんでした。

www.sankei.com

 

改めて、何故か?

そもそも会話が下手だから”である。

 

今までの冗長な文章を見て分かる通り、本当に会話というかそもそも話の要点を伝える能力が圧倒的に欠如している。LINEだけじゃなくコミュニケーションそのものに難があると思うのだ。

 

件のツイートを再掲する。

ちなみにこの意見を批判する気は毛頭ない

 

ただ単にこのツイートを見て自分自身に置き換えた時、僕は

 

「忙しくて会えない」という現状にかまけて、

「LINEは苦手だから」と言い訳をして、

「埋め合わせ」の姿勢を見せていないよな… 

 

と思ったよ、というだけである。

 

ぶっちゃけ、付き合った当時から長く続かないだろうと思っていた。

何故なら多分僕と話をしていても楽しくないと思うからだ。

実際元カノがそうだったし。

連絡するのはいつも向こうから、こちらからの返信は淡白、内容も反応に困るような、「で?」と言われればそれだけのような、そんなものばかり。

 

こちらから連絡をしないのは、できないのは、こちらから話す内容はきっとつまらないから。なんなら何かを話そうと思っても、何も思い浮かばない。最悪だ。

 

付き合っている以上、何か面白い出来事を話すか、最低限相手が返信しやすいような話題提案を行い、良好な関係の構築に努めていくのがこちらの義務であるとは思う。でも何故かできない。

 

なんでだろ、と考えたら、過去にある先輩が何気なく発した、"隙あらば自分語り"というワードが、魚の骨のように喉に引っかかったまま過ごしてきたせいで、いつの間にか自分について話すのがとても怖くなっていたことに気づいた。なんとなく無意識のうちに、当たり障りのない内容しか喋らなくなっていた気がする。

 

じゃあどうすればいいんだろう。自分語りを解禁すればいいのか?でも僕は、自分のことを他人に説明するには、自分のことをあまりにも知らなさすぎるような気がする。会話が下手なのってコミュニケーションだけの問題じゃないのでは?そもそも僕自身、人に話せる中身がないのでは?そんな考えばかりが頭の中をぐるぐるしている。

 

まるで弾の装填されていない空っぽのマガジンが装着されている旧式の銃みたいな気分になっている。うーん、スプラトゥーンで「インクタンクが空になったけど自動補給機能がないから、空撃ちを続けている状態」の方が近いかな?

うまく伝わるかわからないけど、そんな感じ。

多分朝起きたら死ぬほど消したい衝動に駆られるような文章だけど、勢いに任せておこう。

 

いや〜まさか自分が、『"よくある陳腐な大学生のアイデンティティ拡散の危機"問題』に陥るとは思わなかったな

 

 

ごちゃごちゃしてきたのでこの辺で切り上げようかと思う。

今回初めてブログを書くにあたって、久しぶりに自己の内面と向き合っているため、自分自身何が言いたいのかわかっていない。

 

・LINEが苦手だよって話

・LINEの既読機能は結構僕にとって割とでかいストレッサーだって話

・苦手なのはLINEだけじゃなくてコミュニケーション全般じゃないのって話

・自分のアイデンティティを見失ってるからうまく話できないのかもしれないねって話

・LINEが苦手なことにかまけて、彼女に埋め合わせをしていないなって話

・このままだとまずいなって思ってるけどどうすればいいかわからないって話

 

大体こんなところだろうか。

特にオチはない。駄文に付き合ってくれてありがとう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ちなみに、今日も相手が「声聞きたい」ということで通話をした。

 

[ 通話開始 0:22 ]

「こんばんは」

「こんばんは」

 

「おやすみなさい」

「うん、おやすみ」

 

─────以降、約12分の沈黙

 

[ LINE 0:34 ]

<『きりますね』『ばいばい』

                                                       『ごめんね』>

 

 

累計通話時間、13分29秒。